インテルArrow Lake-Sが命令セット・リファレンス・ガイドに登場
インテルは先月、「Architecture Instruction Set Extensions and Future Features」を更新したばかりで、次期プロセッサーでサポートされる命令を確認している。
このガイドでは、両シリーズがAVX-VNNI-INT16、SHA512、SM3、およびAIワークロードとハッシュ関数に焦点を当てたSM4を含む、さまざまな命令をサポートすることが確認されている。
Arrow LakeとLunar Lake CPUにAVX-VNNIが搭載されたことは、特に注目に値する。この命令セット拡張は、8 ビットおよび 16 ビットの整数演算に特化した機能を提供することで、ニューラルネット推論ワークロードのパフォーマンスを向上させます。
つまり、人工知能、機械学習、深層学習アルゴリズムを利用するアプリケーションは、処理速度と効率の向上が期待できる。
Arrow/Lunar Lakeファミリーはまた、Sierra ForestおよびGrand Ridgeと並んで、インテル・リニア・アドレス・マスキング(LAM)命令をサポートしている。
これにより、ソフトウェアは64ビットのリニアアドレスの翻訳されていないアドレスビットをメタデータに利用できるようになる。
便利なことに、文書を読みやすくするために、インテルは変更点を紫色で強調している:
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さらに、これらの新しいCPUシリーズでSHA512、SM3、SM4命令がサポートされることは、インテルが次世代クライアントCPUシリーズのセキュリティと暗号化機能を向上させることを意味する。
広く使用されている暗号ハッシュ関数であるSHA512を搭載することで、データの整合性が強化され、安全なデータ転送が可能になる。
さらに、この文書には、通信で使用されるSM3およびSM4暗号ハッシュアルゴリズムのサポートが記載されている。
ユーザーは、次期Raptor Lake Refreshシリーズの新たなヒントも見つけることができる。同社は将来のRaptor Lakeシリーズに新たなCPUIDを追加し、デスクトップやハイエンドノートPC向けのアーキテクチャを更新する計画を強く裏付けている。
Refreshは現在、Meteor Lakeシリーズとともに提供される第14世代Coreシリーズの展開の一部になると言われている。
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解説:
Arrow Lake、Lunar Lakeに暗号関連とAI/ML関連の命令が追加されるようですね。
「またIntelが独自命令を追加するのかあ」と思いましたが、今回は少し事情が違うようです。
暗号化関連はともかく、GPUが中心にはなっていますが、今、PCパーツ全体でAI/ML関連への最適化が物凄い勢いで進んでいます。
GPU性能だけにスポットが当たっていますが、PhoenixもAIEと言うAI関連の回路を搭載しています。
CPUとGPUを利用した実行環境の統一化やCPUとGPUのAIハードウェアアクセラレーターを同時に相互補完的に動作させられるようになったら、どのような世界になるのか今は想像もつきませんが、もっと手軽に便利になるのでしょうね。