IntelのキャンセルされたMeteor LakeデスクトップCPUには、Meteor Lake-P(MTL-P)ノートPCのラインアップから再利用されたダイが使用されているとされる。
Intel Meteor Lake-SデスクトップCPUはキャンセル、エントリーレベルSKUはMeteor Lake-PノートPCのダイを使用
Intelが、今年後半から2024年前半に登場すると予想されていた第14世代Meteor LakeデスクトップCPUを多かれ少なかれキャンセルしたことを示唆する複数の報道がある。
なぜそうなったのかの説明はありませんが、Intelは今年後半にRaptor Lake CPUのリフレッシュ版を提供することになるようです。
さて、@OneRaichuによれば、キャンセルされたMeteor Lake-SのCPUダイは完全に無駄になるわけではなさそうだ。
Meteor Lake-Sはまだ存在し、Meteor Lake-P Laptopのダイの変種を使用していると述べられている。
Meteor Lake-PのラインナップはノートPCファミリーなので、デスクトップファミリーに道を開くために、あるダイが使われたような感じですね。
https://twitter.com/OneRaichu/status/1627899433865338880?ref_src=twsrc%5Etfw
ただし、このダイは、あの高コア数のAlder Lake-HXやRaptor Lake-HXといったSKUではなく、デスクトップがキャンセルされる前のMeteor Lakeのラインアップが想定していた、標準の6+8構成になる。
再利用されるMeteor Lake-SのCPUのブロック図を見ると、モノリシックなデザインではなく、CPU、SOC、IO、GT1(GPU)といった様々なタイルにチップが切り分けられることがわかる。
GT1 GPUは、64 Execution Unitsを持つXeアーキテクチャを利用することになる。
また、このMTL-S CPUは、ミドル~ローエンドセグメントに位置づけられる予定だったようだ。
デスクトップのラインナップには、以下のMeteor Lake-SのSKUが登場する予定だった。
- Meteor Lake-S 22 (6P + 16E) / 4 Xeコア / 125W TDP
- Meteor Lake-S 22 (6P + 16E) / 4 Xe Cores / 65W TDP
- Meteor Lake-S 22(6P + 16E)/4 Xeコア/ 35W TDP
- Meteor Lake-S 14(6P + 8E)/4 Xeコア/65WTDP
- Meteor Lake-S 14(6P + 8E)/4 Xeコア/35WTDP
IntelのノートPCを含むモバイルプラットフォーム向けCPU「Meteor Lake」は、1ワットあたり最大50%の性能向上が見込まれており、今回のラインナップに挙げられている特定のSKUはGT1(96EUs)のiGPUを搭載するが、フルバージョンでは128EUダイで前世代のほぼ2倍の性能となると言われている。
Intelは先日の決算説明会で、2023年後半にMeteor Lake CPUの生産を強化することを再確認しているので、今年後半の続報に期待したい。
インテルモバイルCPUのラインアップ:
CPUファミリ | Arrow Lake | Meteor Lake | Raptor Lake | Alder Lake |
製造プロセス (CPU タイル) |
Intel 20A ‘5nm EUV” |
Intel 4 ‘7nm EUV’ |
Intel 7 ’10nm ESF’ |
Intel 7 ’10nm ESF’ |
製造プロセス (GPU タイル) |
TSMC 3nm | TSMC 5nm | Intel 7 ’10nm ESF’ |
Intel 7 ’10nm ESF’ |
CPU アーキテクチャー |
ハイブリッド (4種コア) |
ハイブリッド (3種コア) |
ハイブリッド (2種コア) |
ハイブリッド (2種コア) |
P-Core アーキテクチャー |
Lion Cove | Redwood Cove | Raptor Cove | Golden Cove |
E-Core アーキテクチャー |
Skymont | Crestmont | Gracemont | Gracemont |
最高構成 | 不明 | 6+8 (H-シリーズ) |
6+8 (H-シリーズ) 8+16 (HXシリーズ) |
6+8 (H-シリーズ) 8+8 (HXシリーズ) |
最大コア数 / スレッド数 |
不明 | 14/20 | 14/20 | 14/20 |
計画された ラインナップ |
H/P/Uシリーズ | H/P/Uシリーズ | H/P/Uシリーズ | H/P/Uシリーズ |
GPU アーキテクチャー |
Xe2 Battlemage ‘Xe-LPG’ or Xe3 Celestial “Xe-LPG” |
Xe-LPG ‘Xe-MTL’ |
Iris Xe (Gen 12) |
Iris Xe (Gen 12) |
GPU 実行ユニット数 |
192 EU (1024 Cores)? | 128 EU (1024 Cores) | 96 EU (768 Cores) | 96 EU (768 Cores) |
メモリ サポート数 |
不明 | DDR5-5600 LPDDR5-7400 LPDDR5X – 7400+ |
DDR5-5200 LPDDR5-5200 LPDDR5-6400 |
DDR5-4800 LPDDR5-5200 LPDDR5X-4267 |
メモリ容量 (最大) |
不明 | 96 GB | 64 GB | 64 GB |
Thunderbolt 4 ポート数 |
不明 | 4 | 4 | 4 |
搭載され るWiFi |
不明 | WiFi 6E | WiFi 6E | WiFi 6E |
TDP | 不明 | 15-45W | 15-55W | 15-55W |
発売時期 | 2024H2? | 2023H2 | 2023H1 | 2022H1 |
ソース:wccftech – Cancelled Intel Meteor Lake-S “Desktop” CPU Used Repurposed Meteor Lake-P “Laptop” Die
解説:
2023年のCoreラインナップはまさかのMeteorとRaptorのハイブリッド?
私はこのようになる可能性もあると考えていましたが、低いと思っていました。
理由はソケットとかチップセットですね。
常識で考えればRaptor Refleshをソケット変更するというように読み取れます。
まさか、Raptor Refleshを現行のソケットで発売し、Meteorの下位モデルを新しいソケットとチップセットで発売するということは常識で考えれば無いと思います。
LGA1700は3世代にわたって使えると思っていたのですが、どうなるのか気になるところですねえ。
先に書いた記事だと、Arrowは2025年になると言われていますので、2024年のラインナッぷには穴が開いてしまっていることになります。
さて、Intelはどうするのでしょうか。