DigiTimesは最近、ASRock、ASUS、Gigabyte、MSIなどのトップメーカーのマザーボード出荷台数が昨年より約1000万台減少したと報じた。
出荷台数減少の理由は、暗号通貨の損失、オフィススペースに戻されたリモートワーカー、経済の変化など多岐にわたります。
さて、2023年のマザーボード出荷量に対する懸念が出始めている。
マザーボードのトップメーカーはここ数年、出荷台数が大幅に減少、先行きはまだ未知数
DigiTimesのレポートによると、消費者が新しいマザーボードを購入するのが遅く、IntelよりもAMDに影響を与えているという。
AMDはAM5への移行時にCPUソケットを変更したが、IntelのAlder LakeマザーボードはRaptor Lake互換にアップグレードできる。
さらに、DDR5メモリなどの部品が高価なため、消費者はアップグレードを躊躇している。
Intelは現在の主力であるLGA1700ソケットセットを利用した700シリーズマザーボードを発売し、AMDは600シリーズマザーボードを発売して、前世代から劇的にアップグレードしました。
AMDのシステムを最新世代にアップグレードするには、いくつかの部品が必要になるため、これは消費者を驚かせました。
AMDのこの高価な要求は、コンポーネントとアップグレードのコスト削減のために、多くの消費者が競争相手(インテル)に目を向けるようになりました。
ASRock の出荷台数が最も大きく減少し、推定 600 万台が 2022 年には 270 万台に減少します。
MSIは、昨年末の950万ユニットから550万ユニットに減少し、ワースト2位となりました。
ASUSとGigabyteは(割合としては)それほど減少しておらず、前者は出荷台数1800万台から1360万台に、Gigabyteは2022年に全体で1100万台から950万台近くまで急減している。
その他の関係者やメーカーは、ここ数ヶ月で新たに発表されたPCパーツや、グラフィックカードやプロセッサーなど特定部品の価格が若干下がっていることから、今年半ばには販売台数が増加すると見ているようです。
2023年半ばにAMD、Intelともに出荷台数、販売台数が改善されるかどうかは未知数です。
2023年に始まった現在の経済環境では、マザーボードだけで終わらず、年末に向けてより大きな減少を目撃することになるかもしれません。
ソース:wccftech – Motherboard Shipments In 2022 Dropped Close To Ten Million Units
解説:
昨日、AM4 CPUの検索回数がIntelより多いという話をしましたが今度はマザーボードの出荷数の話です。
AMD、Intelともに大きく落ち込んでいますが、残念ながら、AMDの方が影響が大きいとのこと。
ロシア-ウクライナ戦争の影響で物価が上がり水道光熱費などのインフラ料金も世界的にかなり高騰しています。
それを考えるとPCの更新費用が下がっても仕方ないのかなと思います。
CPUではAMDが、GPUではnVidiaが生産数を調整して価格を維持しようとしているようですが、この話を聞くと残念ながらその試みはうまくいかないでしょう。
一方でChatGPTに見られるようなAI関連の技術が世に出て、大きな影響を与えています。
今後はコンシュマーで苦戦してもAI、MLのような特定の分野では爆発的に伸びるというような形になるのではないかと思います。
景気に関係ない要因で物価が上がり、物価高を抑えるために金利が上げ、景気が落ち込んでいくというあまり良くない循環が起きています。
著名な投資家によると、こここ十数年、ずっと景気が上向きだったのは運が良かっただけで経済とは本来こういうものらしいですが、なかなか厳しい時代になってきたなと思います。