AMDのCEOであるリサ・スー博士は、前回の投資家やアナリストとの決算説明会で、前2四半期に渡ってCPUとGPUの出荷を抑えたことを明らかにした。
さらに彼女は、次の四半期も、かなり少ないとはいえ、受注を減らしていくことを説明した。
AMDのCEOは、過去2四半期に渡ってCPUとGPUの出荷を制限していたことを明らかにした
同社は、コンピュータとコンポーネントの市場が遅いながらも停滞しているため、この次の四半期が最も矮小な売上高を返すことになると感じているという。
NVIDIAは最近、2ヶ月前にGPUについて同様の自粛を認めたが、このやり方を続けるかどうか、最近の詳細は明らかにされていない。
コンピュータ部品以外のほとんどの企業は、一般的にホリデーシーズン後の最初の数ヶ月は売上が不足する。
PCビジネスについては、第1四半期が底値であり、第2四半期に若干の成長が見られ、その後、季節的に下期が伸びるだろうと考えています。出荷台数の不足については、第3四半期も第4四半期も出荷台数が不足しています。
また、第1四半期も若干ではありますが、出荷が不足する予定です。ですから、ガイダンスの数字が1桁下がるのは、そのためだと思います。その後、より通常の環境に戻るでしょう。ただし、上半期は通常、季節的に顧客が減少する時期ではありませんので、その点はご留意ください。
– AMD最高経営責任者 Dr. Lisa Su
競争力を維持するために、AMDはここ数四半期でCPUとGPUの価格を引き下げました。
同社の現行AMD Ryzen 7000シリーズ・プロセッサーは、発売初月から20%もの大幅な価格引き下げを記録しています。
インテルはこれとは正反対に、PC部門の衰退により棚から落ちそうな過剰在庫を市場に出荷し続けました。
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新しいAMD Ryzen 7000X3Dシリーズは今月後半に出荷が開始され、AMD Ryzen 7 7800X3Dが449ドルから、AMD Ryzen 9 7900X3Dが599ドル、AMD Ryzen 9 7950X3Dが699ドルからとなっています。
Ryzen 9 7950X CPUは、当初希望小売価格699ドルで発売されましたが、現在600ドルを下回る価格で販売されており、今後チップの価格が上昇する気配はありません。
解説:
AMD、新製品に過剰価格をつけ、過小出荷する
つまり価格の調整をするために出荷を抑えていたということです。
私は別にこれは構わないと思っています。
理由は最終的に値下げせざるを得なかったからです。(苦笑。
むしろ、出荷量としてはこのくらいでちょうどよかったのではないでしょうか。
IntelはAlderlake以降、新しいアーキテクチャーを取り入れて競争力が上がりましたので、AMDもなかなか対応に苦慮している所でしょう。
特にミドルレンジ以下のモデルは苦しいです。
世界的に見てもハイエンド製品は苦戦していると言われています。
コロナ禍のロックダウンが世界的に終わって、巣ごもり需要も終わりを迎え、今まで好調だったコンピューター製品の需要もかなり落ちています。
生産調整の範囲内に収まる行為なのではないかと思います。
ちょっとびっくりなのはIntelですね。
イケイケで作っているようですが、大丈夫なのかなと心配になるような話です。
参考までに米amazonのCPUベストセラー一覧を張っておきます。
この記事を書いている現在、1位から10位中3つしかIntel製品は入っておらず、3つのうち1つはAlderlakeとなっています。
後は全てAMD製品で、旧製品、それもコスパの良いものが人気になっていることが伺えます。
1位はRyzen 7 5800X3Dなので、コスパの良いゲーミング向け製品が人気であることが伺えます。
ここにきて、長く使えるというAM4の利点が最大限にに生かされている感じです。
日本のamazonでは逆にIntel製品が10位以内に5つ入っています。
しかし、13900Kの順位はアメリカのamazonより下がっており、日本は貧しくなったあと言うのが実感できる内容になっています。
1位が米amazonが5800X3Dであるのに対して日amazonではより安価な5600無印と言うのも泣かせます。
コロナ禍終了以降、各社とも大きく戦略を変更せざるを得なくなったようです。