AMDが最近発売したNavi 31 “RDNA 3” GPUは、将来のRadeon RX 7000グラフィックスカードに3D V-Cacheを統合する準備が整っているかもしれない。
3D V-Cache技術を搭載したAMD Radeon RX 7000が登場するかもしれない、RDNA 3 “Navi 31” GPUは統合の準備が整った
半導体パッケージングエンジニアのTom Wassick氏は、最近、新しいAMD Radeon RX 7900 XTグラフィックスカード(リファレンスモデル)を分解し、かなりの発見をした。
Radeon RX 7900 XTは、フラッグシップ製品の24GBメモリ容量&384bitバスインターフェイスに対して、20GBメモリ容量&320bitバスインターフェイスのため、MCDチップレットが無効になっている(6個中5個が有効)ことが分かっているのである。
https://twitter.com/wassickt/status/1619089246089773059?ref_src=twsrc%5Etfw
しかし、Tom氏によれば、AMD Navi 31 GPUのシリコンには、Ryzen 7 5800X3Dや最近のZen 4ベースのRyzen 7000 X3DなどのX3D製品で見られるキープアウトゾーンに似た「スポーツ」の配列も見られるという。
このキープアウトゾーンは、同じ17~18umピッチとされており、なぜRDNA 3 GPUのRadeon RX 7000 GPUにこれが搭載されているかというと、まず考えられるのは3D V-Cacheの実装に関係があるのではないだろうかと思う。
さて、AMDのRadeon RX 7000 GPUに3D V-Cacheが統合されるという話は、今回が初めてではないだろう。
AMDがRadeon RX 7000 GPUに3D V-Cacheを搭載するという情報は、少し前にAngstronomicsからすでに出ていた。このニュースでは、AMD Radeon RX 7000 RDNA 3 GPUには3D-Stackedソリューションも用意されており、その場合はInfinity Cacheが32MB(16MB 0-hi + 16MB 1-hi)の容量で合計192MBのキャッシュに倍増すると報じている。
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現在、AMDはすでにRadeon RX 7000 RDNA 3 GPUにInfinity Cacheという形で大規模なキャッシュプールを搭載しています。
これを倍増させれば、キャッシュが不足するゲームや高解像度でプレイする際に、さらに優れたパフォーマンスを発揮できるようになる。
現在のAMD Ryzen 5000 X3D CPUは、すでに3D V-Cacheによって大幅な性能向上を実現しており、Ryzen 7000 X3D CPUでも同じことが期待できる。
しかし、AMDがRadeonファミリーに3D V-Cache製品を導入するのはいつなのかという疑問は残る。
AMDは、まずメインストリームのラインナップに注力し、RDNA 3のラインナップを、より高速なクロック、より優れた効率、そして前述の3D V-Cacheを搭載したミッドサイクルのリフレッシュを行なうようだ。
これは、RDNA 2 GPUで行なった*950XTのリフレッシュに似ていますが、この世代のリフレッシュでは、前世代よりも大きな性能向上が得られることは間違いないでしょう。
解説:
RX7000シリーズの3D V-Cache搭載の準備は整っている?
海外の半導体技術者がRX7900XTを分解してかなりの情報を得たようです。
Ryzen 7 5800X3Dで見られたような未使用の領域があり、この領域があるのは恐らく、3D V-Cacheの為だと言われています。
そのため、遠からず3D V-Cacheを搭載した製品が発売されると予想されています。
ここまでは今までにも合った通りですが、発売時期に関して、元記事ではRDNA3の全てのラインナップが出そろった後になるのではないかと予想されています。
RDNA2ではハイエンド(RX6900XT)からローエンド(RX6400)迄全ての製品がラインナップされました。
RDNA3も同じようなラインナップになるならば、RX7500XTなりRX7400なりが発売された後になるのではないかと予想されています。
名称はやはりRX7950XTXやRX7950XTなどになるのですかね。
その可能性は高いと思います。
変更になるのはメモリダイだけでしょうから、コスト的にはそれほど変わらないかもしれませんね。
そのように期待したいです。