インテルは、次世代プロセッサLunar Lakeファミリーのために、ゼロから設計された全く新しいCPUアーキテクチャに取り組んでいます。
IntelのLunar Lakeチップは、モバイルでの大幅な性能/ワット向上を実現することに重点を置いた全く新しいCPUアーキテクチャを搭載している
TechTechPotatoのイアン・カトレス博士のツイートで、IntelがLunar Lakeのコードネームで呼ばれる将来のクライアントファミリーについて、いくつかの追加情報を提供したことが明らかにされました。
Lunar LakeのCPUは、Arrow Lakeの後に登場し、それ自体はRaptor Lakeに続くMeteor Lakeとそのリフレッシュ版(2023年向け)の後に登場すると予想されています。
※ 画像をクリックすると別Window・タブで拡大します。
引用した情報は、IntelのCCG(クライアントコンピューティンググループ)担当EVP&GM、ミシェル・ジョンストン・ホルトハウス氏のもので、同氏は、Lunar Lakeファミリーは、新鮮な新しいアーキテクチャとゼロから構築した真新しいデザインを特徴とすると述べています。
このアーキテクチャは、主にモバイル分野において、ワットあたりの性能を大きく向上させることに主眼を置いており、詳細については、Chipzillaが第4四半期決算を発表する1月26日のファイナンシャルデイで発表される予定です。
https://twitter.com/IanCutress/status/1613609998386331673?ref_src=twsrc%5Etfw
昨年、Intelはプレス向けHotChipsのプレゼンテーションで、Lunar Lakeファミリーが本来は15Wの低消費電力モバイルCPUセグメントをターゲットにしていることを明らかにした。
このCPUは、マルチタイルチップデザインになるため、他のさまざまなIPのための外部ファウンドリノードと一緒に、そのプロセス技術としてサブ20Aノードを利用することになります。
Foverosパッケージ(25umピッチ)など、Intelの最新かつ最高のイノベーションが期待できます。
今、これらのチップはモバイルに最適化されていると言っても、必ずしもデスクトッププラットフォームで発売されないというわけではありませんが、IntelがMeteor Lakeチップをデスクトップからシフトし、プラットフォーム上で中間リフレッシュを行なうかもしれないという報告が出ていることから、そう考えることもあながち間違ってはいないかもしれません。
もし、Lunar LakeのCPUが本当に18Aプロセスで製造されるのであれば、2024年の後半には製造が開始されると見られ、2025年の前半から2025年の中頃に発売されることになるのだろう。
インテル メインストリームCPU世代比較:
Intel CPU ファミリ |
製造プロセス | アーキテクチャー | コア数/ スレッド数(最大) |
TDP | チップセット | ソケット | サポート メモリ |
PCIe サポート |
発売 |
Sandy Bridge (第二世代) |
32nm | Sandy Bridge | 4/8 | 35-95W | 6-Series | LGA 1155 | DDR3 | PCIe Gen 2.0 | 2011 |
Ivy Bridge (第三世代) |
22nm | Ivy Bridge | 4/8 | 35-77W | 7-Series | LGA 1155 | DDR3 | PCIe Gen 3.0 | 2012 |
Haswell (第四世代) |
22nm | Haswell | 4/8 | 35-84W | 8-Series | LGA 1150 | DDR3 | PCIe Gen 3.0 | 2013-2014 |
Broadwell (第五世代) |
14nm | Broadwell | 4/8 | 65-65W | 9-Series | LGA 1150 | DDR3 | PCIe Gen 3.0 | 2015 |
Skylake (第六世代) |
14nm | Skylake | 4/8 | 35-91W | 100-Series | LGA 1151 | DDR4 | PCIe Gen 3.0 | 2015 |
Kaby Lake (第七世代) |
14nm | Skylake | 4/8 | 35-91W | 200-Series | LGA 1151 | DDR4 | PCIe Gen 3.0 | 2017 |
Coffee Lake (第八世代) |
14nm | Skylake | 6/12 | 35-95W | 300-Series | LGA 1151 | DDR4 | PCIe Gen 3.0 | 2017 |
Coffee Lake (第九世代) |
14nm | Skylake | 8/16 | 35-95W | 300-Series | LGA 1151 | DDR4 | PCIe Gen 3.0 | 2018 |
Comet Lake (第十世代) |
14nm | Skylake | 10/20 | 35-125W | 400-Series | LGA 1200 | DDR4 | PCIe Gen 3.0 | 2020 |
Rocket Lake (第十一世代) |
14nm | Cypress Cove | 8/16 | 35-125W | 500-Series | LGA 1200 | DDR4 | PCIe Gen 4.0 | 2021 |
Alder Lake (第十二世代) |
Intel 7 | Golden Cove (P-Core) Gracemont (E-Core) |
16/24 | 35-125W | 600 Series | LGA 1700/1800 | DDR5 / DDR4 |
PCIe Gen 5.0 | 2021 |
Raptor Lake (第十三世代) |
Intel 7 | Raptor Cove (P-Core) Gracemont (E-Core) |
24/32 | 35-125W | 700-Series | LGA 1700/1800 | DDR5 / DDR4 |
PCIe Gen 5.0 | 2022 |
Raptor Lake Refresh (未確認) |
Intel 7 | Raptor Cove (P-Core) Gracemont (E-Core) |
24/32 | 35-125W | 700-Series | LGA 1700/1800 | DDR5 / DDR4 |
PCIe Gen 5.0 | 2023 |
Meteor Lake (未確認) |
Intel 4 | Redwood Cove (P-Core) Crestmont (E-Core) |
22/28 | 35-125W | 800 Series? | LGA 1851 | DDR5 | PCIe Gen 5.0 | 2024 (キャンセル?) |
Arrow Lake (未確認) |
Intel 20A | Lion Cove (P-Core) Skymont (E-Core) |
24/32 | 未確認 | 900-Series? | LGA 1851 | DDR5 | PCIe Gen 5.0 | 2024 |
Arrow Lake Refresh (未確認) |
Intel 20A | Lion Cove (P-Core) Skymont (E-Core) |
未確認 | 未確認 | 未確認 | LGA 1851? | DDR5 | PCIe Gen 5.0 | 2025 |
Lunar Lake (未確認) |
Intel 18A | 不明 | 未確認 | 未確認 | 未確認 | 未確認 | DDR5 | PCIe Gen 5.0? | 2025 |
Panther Lake (未確認) |
未確認 | 不明 | 不明 | 不明 | 1000-Series? | LGA 1851? | DDR5 | PCIe Gen 6.0? | 2026 |
Nova Lake (未確認) |
Intel 18A | 不明 | 未確認 | 未確認 | 2000-Series? | 未確認 | DDR5? | PCIe Gen 6.0? | 2026 |
解説:
製造上のトラブルか?デスクトップには力を入れないのか?
Meteorlakeに続きLunarLakeもモバイル専用か?
LunarLakeもMeteorlakeに続きモバイル専用CPUになるようです。
2023年はRaptorLakeReflesh+MeteorLake、2025年はArrowlakeReflesh+LunarLakeになるようです。
LunarLakeも22/28になるんですかねえ。
非常にわかりにくいので表にまとめてみました。
12世代 | 13世代 | 14世代 | 15世代 | 16世代 | |
モバイル | Alderlake-P | RaptorLake-P | MeteorLake | Arrow Lake-P? | Lunar Lake |
製造プロセス | Intel 7 | Intel 7 | Intel 4 | Intel 20A | Intel 18A |
最大コア数/ スレッド数 |
14/20 | 14/20 | 22/28 | 22/28? | 不明 |
テスクトップ | AlderLake-S | RaptorLake-S | RaptorLake-S Reflesh |
Arrow Lake-S? | Arrow Lake-S Reflesh |
製造プロセス | Intel 7 | Intel 7 | Intel 7 | Intel 20A | Intel 20A |
最大コア数/ スレッド数 |
16/24 | 24/32 | 24/32 | 24/32 | 24/32? |
上のようになります。
モバイルはデスクトップに近いH/HXではなく、Pを対象とさせていただきます。
Intel4とIntel18Aはモバイルのみでデスクトップ向けの最適化がなされてない、もしくは間に合ってないのがよくわかるのではないでしょうか。
これが当初の予定通りと言うことであれば問題ないと思いますが、クロックが上がらずにMeteorLake-Sがキャンセルされたということであれば、以降に続くプロセスもトラブルの可能性は低くないと思います。
4世代 | 5世代 | 6世代 | 7世代 | 8世代 | |||
モバイル | Haswell-U | Broadwell-U | SkyLake-U | KabyLake-Y/U | Whiskey Lake | CannonLake | |
アーキテクチャー | Haswell | Braodwell | Skylake | Skylake | Skylake | CanonLake | |
製造プロセス | 22nm | 14nm | 14nm | 14nm | 14nm | 10nm | |
最大コア数/ スレッド数 |
2/4 | 2/4 | 2/4 | 2/4 | 4/8 | 2/4 | |
テスクトップ | Haswell-S | Haswell-S Reflesh |
Broadwell-C/R | SkyLake-S | KabyLake-S | CoffeeLake-S | |
アーキテクチャー | Haswell | Haswell | Braodwell | Skylake | Skylake | Skylake | |
製造プロセス | 22nm | 22nm | 14nm | 14nm | 14nm | 14nm | |
最大コア数/ スレッド数 |
4/8 | 4/8 | 4/8 | 4/8 | 4/8 | 6/12 |
上が14nmでIntelがトラブルになったときの状況です。
Haswell Refleshは5世代ではないですが、ほぼ同時期に出ましたので、一緒の枠に入れています。
モバイルのCannonLakeに関しては、中国向けの2コア4スレッドの低価格帯ノートに採用され、細々と販売されました。
ほぼ無いのと一緒です。
恐らくその事実を知っている人もあまり多くないと思います。
22nm当りから製造プロセスのモバイルとデスクトップ向けの最適化が大きく異なるようになったと言われています。
過去の例を見るとRefleshと言う言葉を見ると、イコール製造上のトラブルがあるのではないかと勘ぐってしまいます。
少なくともMCMを採用するMeteorLakeをデスクトップで採用しない理由が思い当たりません。
Lunarlakeも同様ですね。
実際にどうなのかはIntelにしかわからないことなのでしょう。