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AMD Ryzen 7000「Zen 4」デスクトップCPUは、5.5GHz以上のクロック、8%のIPC向上、15%のシングルスレッド、25%のワット当たり性能向上を実現することが確認されました。

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本日開催されたFinancial Analyst Dayで、AMDはZen 4コアアーキテクチャを採用したRyzen 7000 CPUに関する新情報を公開した。

クロックからパフォーマンス、IPCの向上まで、AMDはそのすべてを明らかにした。

AMD Ryzen 7000「Zen 4」デスクトップCPU。クロックは5.5GHz以上、IPCは8%向上、シングルスレッド性能は15%向上、ワット当たり性能は25%向上

AMDは、Computex 2022において、Raphaelのコードネームで呼ばれるRyzen 7000「Zen 4」デスクトップCPUファミリーを発表したが、IPCやワットあたりの性能向上など、重要な詳細はイベントから外されていた。今回、この情報が公開されたことで、チップメーカーが提示したパフォーマンス&IPCの数値について話すことができる。

最も重要な点として、シングルスレッド性能が15%以上という数字から、AMDはZen 3チップよりも大幅に向上するクロックに賭けていることがわかった。

AMDはすでに、ハイエンドの16コア製品において、複数スレッドで最大5.5GHzのクロック速度を披露しており、さらに5.8GHz以上のクロックがあるとするリーク情報もありました。

今回、AMDはRyzen 7000デスクトップCPUで、実際に5.5GHzを超えるクロックを達成することを確認した。

IPCの面では、ようやく8~10%という数字が出ましたが、デスクトップに特化したワークロードでは、Zen 4はほとんど8%の改善を実現します。

シングルスレッドで15%以上のアップリフトは依然として健在で、ワット当たりの総合性能は25%以上向上している。

これにより、Zen 3に対する全体的な性能向上は35%以上と評価されている(Cinebench MTで16コア/32スレッドのRyzen 7000 CPUで測定した性能)。

もう1つの重要な性能基準は、AM5プラットフォームで新しいDDR5規格を活用することによって提供される、より高速な帯域幅とデータアクセスによって満たされます。

Zen 4 CPUの主な特徴として、以下のものが挙げられます:

  • 1ワットあたりの性能と周波数の大幅な世代間向上
  • 1クロックあたり8-10%の命令数増加
  • シングルスレッドで15%の性能向上
  • 1コアあたり最大125%のメモリ帯域幅の向上
  • AIとAVX-512のためのISA拡張機能

ISA拡張では、Zen 4コアを搭載したAMD Ryzen 7000 Desktop CPUは、AI&AVX-512命令を搭載することになる。

つまり、全体としては、今回のAM5&SP5プラットフォームでのスタートは、2024年にZen 5という形で革命が起こるための進化と呼ぶことができる。

とはいえ、AMDは来年、Ryzen 7000 V-Cacheファミリーを投入する予定で、V-Cache搭載のZen 3がZen 3に対して行なったのと同様の性能向上が見られるという。

Intel Raptor Lake vs AMD Raphael デスクトップCPUの比較「予想」

CPUファミリAMD Raphael
(RPL-X)
Intel Raptor
Lake (RPL-S)
製造プロセスTSMC 5nmIntel 7
アーキテクチャーZen 4 (Chiplet)Raptor Cove (P-Core)
Gracemont (E-Core)
コア数/
スレッド数
最大16/32最大24/32
全L3
キャッシュ容量
64 MB36 MB
全L2
キャッシュ容量
16 MB32 MB
合計
キャッシュ容量
80 MB68 MB
最大クロック
(1T)
~5.5 GHz~5.8 GHz
サポート
メモリ
DDR5DDR5/DDR4
メモリ
チャンネル数
2 Channel (2DPC)2 Channel (2DPC)
メモリ速度DDR5-5600DDR5-5200
DDR4-3200
プラットフォーム
サポート
600シリーズ
(X670E/X670
/B650/A620)
600シリーズ
(Z690/H670
/B650/H610)
700シリーズ (Z790/H770
/B760)
PCIe Gen 5.0Both GPU & M.2 (Extreme chipsets only)Both GPU & M.2 (700-Series only)
内蔵
グラフィックス
AMD RDNA 2Intel Iris Xe
ソケットAM5 (LGA 1718)LGA 1700/1800
TDP (最大)170W (TDP)
230W (PPT)
125W (PL1)
240W+ (PL2)
発売時期2022下半期2022下半期

ソース:wccftech - AMD Ryzen 7000 ‘Zen 4’ Desktop CPUs Confirmed To Feature Over 5.5 GHz Clocks, 8% IPC Uplift, 15% Higher Single-Thread & 25% Higher Performance Per Watt

 

 

 

解説:

Zen4のIPC向上は8%、シングルスレッドの性能向上は15%

と言うことが明らかになりました。

事前に言われていた数値の半分と言うことになります。

具体的にZen4が姿を現す前のリークではIPC15%のシングルスレッド30%と言うことになっていました。

これでRaptorと戦うのは控えめな表現で、ちょっと厳しいと思います。

以前の記事でもシングルスレッド性能の比較を行いましたが、これをもとに計算しなおしてみました。

 

 

それが上の表になります。

一応今回出てきたIPC+8%と以前のリークで出た5.85GHzと言う数字で計算しなおすと、IPC+15%でクロック5.5GHzと仮定した時とほぼ同じになります。

そのため、5.85GHzと言うクロックはシングルスレッド性能が+30%になるように計算したんじゃないかなーと勘ぐっています。

AMDの関係者さん、もし見てたたら疑り深くて済みません。

何れにしても、TSMC5nmと言うアドバンテージを生かして、クロックを回しまくるという考え方になるようです。

もし仮に私の計算通りの数字になったとして、下位のモデルはやはりRaptorには敵わないのではないかなあと思います。

全くIPCが上がっていないという前提よりはかなりマシになりましたし、ドライバ周りの完成度が上がってくれば8%くらい上がるということにしておきましょう。(苦笑。

 

 

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