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PCIe Gen5の12P+4P電源コネクタはGeForce RTX 30 Founders Editionの電源コネクタと互換性がある

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PCIe Gen5補助電源コネクタはNVIDIA RTX 30 Founders Editionで使用されているMolex MicroFit 3.0を採用。

次世代GPUには次世代の電源コネクタが搭載されると言われています。

電源メーカーも次世代の補助電源コネクタを搭載した製品を発表しているようです。

   

※ 画像をクリックすると別Window・タブで拡大します。

PCIe Gen5ケーブルとASUS Thor II 1000W Platinum PSU、ソース:ASUS

 

このコネクタに対応した最初の電源は2021年の12月に発売されたASUS ROG Thor 1000W Platinum II です。

最大で600Wの宮殿が可能と言われている12Pコネクタを電源側は8P端子を2つ使い対応しています。

このケーブルは製品に標準で添付されています。

以前からnvidiaの12PコネクタはPCIe5.0 12P補助電源コネクタと全く同じものであると言われていました。

この2つのコネクタは「Molex MicroFit 3.0 dual row (12 circuits)」と同一のものであり、供給できる電力量も同じのようです。

Videocardz.comではnVidiaがPCI express Gen5.0が世に出る1年以上前から12Pを実装していたと特記していますが、PCI express Gen5.0は2017年6月7日にPCI-SIGが発表。2019年5月29日の策定完了を発表していますので、この電源コネクタがPCI express Gen5.0の名を冠している以上、規格として決まっていてもおかしくないと思います。

ASUS THOR PSU PCIe Gen5ケーブルをGeForce RTX 30 FEカードに装着したところ、ソース:Andreas Schilling

 

PCIe Gen5 12ピン、12+4ピン、16ピンの違いについて

ASUSはPCIe5.0に完全対応した初の電源「Loki」シリーズを2022年1月5日に発表しました。

こちらはSFX-L規格の最大1200Wモデルがラインナップされている電源になります。

この電源は電源側の端子も12P+4Pになっています。

これが「完全対応」所以らしいです。

以前にも紹介しましたがIgor’sLABでは、12Pの他にについている4つのピンは、GPUに供給される電力を感知するためのサイドバンド信号キャリアであるといわれています。

このコネクタは、「12VHPWR High Power Connector (H+)」と呼ばれています。

このコネクタは12P+4P、16P両方の名前で呼ばれています。

しかし、MicroFitには別に16Pが存在しており、12P+4PもしくはPCIe Gen5.0 16Pと呼ぶのが正しいのではないかと思います。

私は以前、記事中で16Pと書いてしまいましたが、これはどうも間違いだったようです。

PCIe Gen5 16ピン電源ケーブル、ソース:Igor’sLAB

 

この4Pの役割はS1からS4までのピンのうちS3が接地されていないと(存在していないと)600Wまで給電できないということのようです。

ここが接地されていないと、450Wまでしか給電できません。

つまり、AmpereのnVidia12Pは450Wまでしか給電できないということになります。

冒頭に出たASUS ROG Thor 1000W Platinum II は600WまでOKらしいので、内部でS3(SeNSE0信号)接地されているということになります。

一応Videocardz.comではそのように説明されているのですが、4Pが無くても600Wまで給電できるというのは何か恐ろしい感じがするのですが、どうなのでしょう。

他のピンに関してはVideocardz.comの説明を引用します。

S1 (CARD_PWR_STABLE) と S2 (CARD_CBL_PRES) 信号は、グラフィックスカードが正しく接続され、パワーバジェットが適切にネゴシエートされたことを確認するためのものです。4番目の信号(S4)は最新のPCI-SIG仕様では定義されていません。

12+4ケーブル付きASUS Loki PSU、ソース:ASUS

 

GeForce RTX 3090 Tiおよび600W以上のGPUの場合

このPCIe Gen5.0 12P+4Pは12V×最大9Ax6Pで648Wまで供給可能と言うことになります。

PCIe Gen5.0は最大600Wまでとなっているので、次世代のGPUにも(電力バカ食いの仕様変更がなければ)1コネクタで対応可能と言うことになります。

この12P+4Pを3つつなぐことにはならないので安心してください。

グラフィックスカードの理論上の最大消費電力

PCIe Slot 6-pin 8-pin 12(+4)-pin Total Power
Entry-level 75W  75W
75W 1x 75W  150W
Mid-range 75W 1x 150W  225W
75W 2x 75W  225W
High-end 75W 1x 75W 1x 150W  300W
75W 2x 150W  375W
Enthusiast 75W 1x 75W 2x 150W  450W
75W 3x 150W  525W
Next-Gen Flagship 75W 1x 600W   675W
75W 2x 600W 1275W

 

 

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