フラッグシップCPUであるIntel Core i9-12900K Alder Lakeの最新の高解像度画像がYuuki_AnSによってリークされました。
同氏は、中国の闇市場で700ドルから販売されていたチップの最新のエンジニアリングサンプルを入手したとのことです。
IntelのフラッグシップCPU「Core i9-12900K Alder Lake」のハイレゾ写真が公開され、新しいハードウェアガイド付きスケジューリングが搭載されていることが明らかになりました。
今回の写真では、Alder Lakeの第12世代Coreラインアップの中でフラッグシップとなるIntel Core i9-12900K CPUと、LGA 1700マザーボードと互換性のある1700コンタクトパッドの様子を少しだけ見ることができます。
今回のサンプルCPUは「QX7H」というバージョンで、「ES2」仕様に該当します。サイドプロファイルの写真を見ると、チップのPCBはかなり厚く、10年以上前に見られた四角いインテルのチップと比べて、より長方形のデザインを採用していることがわかります。
写真の他に、Intel Alder Lake CPUの新しいスライドを入手することができました。そこには、新しいHGS+(Hardware Guided Scheduling+)機能の概要が示されています。
インテルは、HGS+を搭載した新しいコア・アーキテクチャーが、作業負荷の分配に優先順位をつけて管理し、作業に最適なスレッドにタスクを送ることで、ワットあたりのパフォーマンスを最適化すると述べています。
この機能はデフォルトで有効になっており(一部のSKUで)、この技術を有効にするためにユーザーが操作する必要はありません。
HGS+機能は、プロセッサのハードウェアサポートと最新のWindows (11) オペレーティングシステムのソフトウェア最適化の組み合わせです。
この技術は、Intel Alder Lake CPUの別の機能セットであるため、IntelのThread Directorと混同してはいけませんが、Thread DirectorとHGS+の両方が連携して、Windows 11上のIntelの第12世代プロセッサのようなハイブリッドCPUのパフォーマンスを最適化します。
インテルの新しいHGSテクノロジーについては、Coreteks社のUnderFox氏が発表したこの記事で詳しく紹介されています。
新しい HGS+ スケジューラーは、ハイブリッドコア技術を搭載した Intel Alder Lake 第 12 世代 CPU でのみ動作すると思われます。
特定のSKUにはGolden Coveコアしか搭載されないことがわかっているので、そのようなチップではHGS+はあまり使われないでしょう。
インテル Core i9-12900K 16コア/24スレッド デスクトップCPU
インテル® Core i9-12900Kは、第12世代Alder LakeデスクトップCPUのフラッグシップチップです。
8個のGolden Coveコアと8個のGracemontコアを搭載し、合計16コア(8+8)、24スレッド(16+8)の性能を発揮します。
Pコア(Golden Cove)は、1~2個のアクティブコアで最大5.3GHz、全コアアクティブで5.0GHzの最大ブースト周波数で動作し、Eコア(Gracemont)は、1~4個のコアで3.90GHz、全コア搭載時には最大3.7GHzで動作します。
このCPUは30MBのL3キャッシュを搭載し、TDP値は125W(PL1)および228W(PL2)に維持されます。販売価格は、「K」バリアントが599USドル、「Non-K」バリアントが509USドルとなる見込みです。
インテルのAlder LakeデスクトップCPUは、DDR5とDDR4の両方のメモリーコントローラーを搭載し、600シリーズのマザーボードにもDDR5/DDR4に特化したオプションが用意されます。
ハイエンドのマザーボードはDDR5を維持しますが、よりメインストリームの製品はDDR4のサポートも開放します。
Intel Alder LakeのCPUラインアップは、それぞれのZ690プラットフォームやDDR5メモリーキットとともに11月に発売される予定です。
解説:
AlderLakeの高解像度写真がリーク
ヒートスプレッダは今までと比較すると細長くなっているのがわかります。
裏面のグリッドは特徴的なパターンになっているのが見て取れます。
これがサンプルだけなのか、製品にも適用されるのかわかりません。
他、記事やや下の画像にはPコアがフォアグラウンド、Eコアがバックグラウンドとはっきり書いてあり、やはり当初私が指摘していた通り、Eコアはバックグラウンドに使われるということが見て取れます。
まあ、トランジスタ当たりの効率がPコアの倍近いわけですから、大したことの無い処理をEコアに振るのは理屈としては当然と言えば当然、今後Eコアは世代ごとに8コアずつ増えていくわけですが、そうなったとき、優先的にバックグラウンド処理を割り振るプロセッサグループが固定されるのかそうでないのかはちょっとわかりません。
Intelの言う、ハードウェアスケジューラーがどれだけ頭がいいかにかかっているんでしょうね。
Sapphire Rapidsは全てGolden Coveコアで構成されているので、サーバーではこのハイブリッド型式はあまり意味が無いという私の指摘通りになっています。
Intelのこのハイブリッドはとても合理的な仕組みだと思います。
しかし、HTTすらも切った方がトランジスタ当たりの効率が良くなるというのは今までのCPUの進化を全否定されているみたいで、何か切ない感じがします。