チップ不足が続く中、TSMCはウェハーの価格を20%引き上げざるを得なくなっていますが、最新の報道によると、アップルはわずか3%の請求で済むという優遇措置を受けているとのことです。
両社がこのような条件に合意した理由はいくつかありますので、ご紹介しましょう。
AppleはTSMCの最大の顧客であり、将来の大量発注を約束することで、名目上の値上げを両社に促したのではないか?
AppleのアナリストであるLu Xingzhi氏によると、カリフォルニアに拠点を置く巨人の注文はTSMCの収益の20%以上を占めているとITHomeは報じており、チップ製造の巨人が譲歩を認める理由の1つになると考えられます。
Appleが9月の第3週に開催されると予想される「iPhone 13」イベントの準備を進める中、TSMCは最大の顧客のために1億個のA15 Bionicの出荷を準備したと噂されています。
フラッグシップ・スマートフォンのラインナップだけでこれだけの注文があるのですから、TSMCはアップルに対して、大量注文で補うことができるため、注文に比べて若干の値上げのみすることになるでしょう。
実際、台湾のメーカーは以前、チップの不足が続いているため、チップの発注に関しては他の顧客よりもアップルを優先していると報じられていました。
アップルは、TSMCの2021年の5nmの注文の80%を確保し、さらに将来のiPhone、iPad、Mac向けに3nmの初期出荷を行うと報じられていることから、サプライチェーンのパートナーは、最大の顧客に大幅な割引を行うのに十分な励みになるはずです。
悲しいことに、クアルコムをはじめとする他のすべてのスマートフォン用チップセットメーカーは、TSMCよりも劣ると言われるサムスンのノードに頼らざるを得ないということです。
残念なことに、TSMCもチップ開発の障害に直面しており、その様子からすると、AppleはiPhone 14シリーズ用の次世代3nmチップを発表することはできないでしょう。
そのため、Appleは代わりに4nmの注文に頼らざるを得なくなりますが、前回のレポートによると、Appleは競合他社に対して優位に立つために4nmの初期供給を確保しているようです。
アップルが今後数週間のうちに最新のiPhone 13およびM1X MacBook Proモデルを発表する際に、この3%の値上げ分を顧客に転嫁するかどうかは確定していませんが、最新情報をお伝えしますので、ご期待ください。
解説:
チップ不足の中TSMCは20%値上げをしているがAppleに対してのみ3%のみの値上げに押さえているとのこと。
金を持っているところが大きなボリュームを動かし、大きなボリュームを動かすとこのような特別扱いを受けられ、ますますコスト的に有利になるという構図をわかりやすく説明した話になります。
この記事の最大の注目ポイントは2022年と言われていた3nmがどうも予定通りにいかないさそうだという表現があるところです。
来年はAppleは4nmを使い、3nmには移行できないだろうということがわかります。
これはかなり大きな情報だと思います。
Appleは2021年の5nmの80%の生産量を抑えたとも記述もあります。
3nmが遅れたらまた5nmが抑えられるのではないかと心配になりますが、Appleは4nmに移行するようです。
Intelが3nmを抑えたというニュースが過去にありましたが、誤報だった可能性も高くなってきました。