IntelのフラッグシップCPUであるCore i9-12900K Alder Lakeの最新ベンチマークがリークされ、AMDのフラッグシップ16コアチップRyzen 9 5950Xを圧倒しています。
Intel Core i9-12900K 16コアAlder Lake CPUの最新ベンチマークでは、シングルスレッドでは11900Kよりも速く、マルチスレッドでは5950Xよりも速くなっています。
Intel Core i9-12900K Alder LakeフラッグシップCPUの最新ベンチマークが、Geekbench 5データベースに掲載されました。この新しいチップのベースクロックは3.20GHzで、ブーストクロックは正しく報告されていません。
その他のテスト機器には、32 GB DDR5-4800メモリーと、Z690 PCHを搭載しているはずのクライアントAlder Lakeプラットフォームが含まれています。
パフォーマンスの数値に入る前に、仕様について簡単におさらいしましょう。
このフラグシップチップを搭載したZ690マザーボードをテストしているボードメーカーがすでにあることを覚えておいてください。
インテル Core i9-12900K 16 Core / 24 Thread デスクトップ CPU 仕様
インテル Core i9-12900Kは、第12世代Alder LakeデスクトップCPUラインナップのフラッグシップチップとなります。
Golden Coveコアを8個、Gracemontコアを8個搭載し、合計16コア(8+8)、24スレッド(16+8)となります。Pコア(Golden Cove)は、1~2個のアクティブコアで最大5.3GHz、全コアアクティブで5.0GHzの最大ブースト周波数で動作し、Eコア(Gracemont)は、1~4個のコアで3.90GHz、全コア搭載時には最大3.7GHzで動作します。
このCPUは30MBのL3キャッシュを搭載し、TDP値は125W(PL1)および228W(PL2)に維持されます。
インテル第12世代Alder LakeデスクトップCPUスペック “噂”
CPU名 | Pコア数 | Eコア数 | 全コア数 / スレッド数 |
Pコア ベース / ブースト (最大) |
Pコア ブースト (全コア) |
Eコア ベース / ブースト |
Eコア ブースト (全コア) |
キャッシュ | TDP (PL1) | TDP (PL2) | 価格 |
Intel Core i9- 12900K |
8 | 8 | 16 / 24 | 未確認 / 5.3 GHz |
5.0 GHz (全コア) |
未確認 / 3.9 GHz |
3.7 GHz (全コア) |
30 MB | 125W | 228W | 未確認 |
Intel Core i7- 12700K |
8 | 4 | 16 / 20 | 未確認 / 5.0 GHz |
4.7 GHz (全コア) |
未確認 / 3.8 GHz |
3.6 GHz (全コア) |
25 MB | 125W | 228W | 未確認 |
Intel Core i5- 12600K |
6 | 4 | 12 / 16 | 未確認 / 4.9 GHz |
4.5 GHz (全コア) |
未確認 / 3.6 GHz |
3.4 GHz (全コア) |
20 MB | 125W | 228W | 未確認 |
※ 画像をクリックすると別Window・タブで拡大します。
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Intel Core i9-12900Kは、シングルコアで1893ポイント、マルチコアで17,299ポイントという驚異的なスコアを記録しました。
これにより、Alder Lakeのフラッグシップモデルは、Socket Lakeのフラッグシップモデルである11900Kと比較して、シングルコアで2%、マルチコアで22%の差をつけました。
これにより、Alder Lakeチップは史上最速のシングルスレッドデスクトップCPUとなりましたが、発売がまだ数か月先であることを考えると、これはその性能のほんの一例に過ぎません。
同時に、このチップはAMD Ryzen 9 5950Xをシングルコアで11%、マルチコアで4%の性能差で圧倒しています。
前述のとおり、これはまだ初期の性能であり、効率化されたコアの適切な動作に必要なWindows 11 OSでさえベンチマークが実行されていないという事実は、最終的なリテールチップではさらに高い性能が期待できることを意味しています。
また、インテルがAlder Lakeのラインアップを発表する間、AMDが黙っているはずがありませんので、価格の問題もあります。
レッドチームは大幅な値下げを行うと予想されますが、Alder LakeのCPUがデスクトップ分野で出荷されてから数ヵ月後に、独自の3D V-Cache搭載Ryzenチップをリリースする準備をしていることを考えると、それも納得できます。
解説:
圧倒的な性能だが、思ったより速くないAlderlake
12900Kのベンチマークがリークしました。
性能はもちろん圧倒的で5950Xより高速ですが、前評判の「前世代のCPUよりIPCが20%アップ」は実現していません、
これはQS(認定サンプル)だと思いますので、もちろん製品版とは違いますが、製品版にかなり近い(というかほぼそのもの)と言ってもよいと思います。
一応前評判ではTigerlakeよりIPC20%アップと言うことだったと思うのですが、とてもそのようには見えません。
ほぼ、RocketLakeのCypressCoveと同程度の性能と言ってもよいのではないでしょうか。
仕様上の消費電力が増えていることを考えると、効率は悪くなっているかもしれません。
Intelファンにとっては嫌味のように聞こえるかもしれませんが、今後Intelはどんどんシングルスレッド性能を高めていくと言っていますので、ここで言ってることが実現できなければ、今後の予定もマーケティング上の文言と言うことになってしまいます。
色々書いてきましたが、ライバルであるAMDの5950Xをマルチスレッド性能でも抜き去り、シングル・マルチともにIntelが首位を奪還することは確実となったと思います。
3D-V Cache搭載型のZen3でもここまでの性能は絞り出せないでしょう。
また、Windows11で使うとさらに性能が上がると言われており、DDR5、PCIe Gen5と併せて、まさに新世代の到来を予感させるCPUでしょう。
私はGracemontがこんなに速いとは思ってなかったので、マルチスレッド性能で5950Xに勝てるとは思っていませんでした。
ハイブリッドが好きか嫌いかで言えば嫌いですが、この性能は素直に素晴らしいものだと賞賛したいです。
AMDは基本的にIntelの後追いです。
古くはAMDの経営を傾かせたBulldozerもIntelの大失敗作Pentium4の仕組みをまねたものですし、ハイブリッドテクノロジーもZen5で取り入れます。
AMDのZen5はまだ秘密のヴェールの中ではっきりしていませんが、ハイブリッド時代の勝者が最終的なCPU戦争の勝者になると言ってもよいのではないでしょうか。
Intel製品を素直に認めたくないAMDファンの往生際の悪さがにじみ出ている文章ですが、このくらいは良いのではないかと思います。(苦笑