最終版AMD Ryzen 7 5700G APUの写真とテスト映像を初公開
AM4ソケット対応のAMD Cezanneは近日発売予定
先週、AMD Ryzen 5000Gのエンジニアリングサンプルが、CPU-Zの合成ベンチマークで再び性能を発揮するのを見る機会がありました。
これらのAMD次期APUのエンジニアリングサンプルは、3ヶ月前から中国のソーシャルメディアに登場しており、1月にモバイル機器向けのCezanneが発表されて以来、AMDが開発を進めてきたことを裏付けています。
これらのサンプルに記載されている100-000000263というOPNコードが、実際にRyzen PRO 5750G SKUに属するものなのか、それともRyzen 5700Gに属するものなのか、いくつかの議論がありました。
しかし、実際にはPROではないバージョンであることが判明しました。
AMD Ryzen 7 5700G、ソース:Chiphell
このAPUに搭載されているVegaグラフィックスは、現在サポートされているドライバーがないため、性能を確認することはできません。
GPU-Zユーティリティで確認したところ、Vega 8はStreaming Multiprocessor 512基を搭載し、GPUクロックはRyzen 7 4700Gより100MHz低い2.0GHzとなっています。
AMD Ryzen 7 5700G Vega 8 GPU、ソース: Chiphell
このAPUに搭載されているVegaグラフィックスは、現在サポートされているドライバーがないため、性能を確認することはできません。
GPU-Zユーティリティで確認したところ、Vega 8はStreaming Multiprocessor 512基を搭載し、GPUクロックはRyzen 7 4700Gより100MHz低い2.0GHzとなっています。
AMD Ryzen 7 5700GCPU-Z、ソース: Chiphell
適用可能な最大電圧は1.42Vでしたが、その後、数分間のテストでAPUがクラッシュしてしまいました。
電圧を1.365Vに固定した場合、APUは4.65GHzまでクロックアップします。
AIDA64のストレステストでは15分で75℃の温度に達しています。下の写真はオリジナルの(低い)品質です。
AMD Ryzen 7 5700G AIDA64、ソース: Chiphell
AMDは、今後数週間の間に公的なイベントを確認していないため、Ryzen 5000Gがまだ先の話なのか、それとも公的な発表が予定されているのかは不明である。
AMDは、従来のペーパーローンチのように、いくつかのスライドを報道関係者に配布する方法をとったほうがいいかもしれません。
もうひとつの大きな問題は、AMDが新しいAPUシリーズのDIY市場での販売に許可を出す予定なのかどうかです。
Ryzen 4000Gシリーズは、システムインテグレーターやOEMメーカーに限定されていました。
グレーマーケットのeBayでのみ販売されていました。
AMD Ryzen プロセッサーの仕様
コア数/ スレッド数 |
ベース クロック |
ブースト クロック |
GPUクロック | GPUコア数 | TDP | 小売価格 | |
AMD Ryzen 5000G ‘Cezanne’ – Zen3 | |||||||
Ryzen 7 5700G | 8C/16T | 3.8 GHz | 4.6 GHz | 2.0 GHz | 8 | 65W | TBC |
Ryzen 5 5600G | 6C/12T | 3.9 GHz | 4.4 GHz | 不明 | 不明 | 65W | TBC |
Ryzen 3 5300G | 4C/8T | 4.0 GHz | 4.2 GHz | 不明 | 不明 | 65W | TBC |
AMD Ryzen 4000G ‘Renoir’ – Zen3 | |||||||
Ryzen 7 4700G | 8C/16T | 3.6 GHz | 4.4 GHz | 2.1 GHz | 8 | 65W | OEM |
Ryzen 5 4600G | 6C/12T | 3.7 GHz | 4.2 GHz | 1.9 GHz | 7 | 65W | OEM |
Ryzen 3 4300G | 4C/8T | 3.8 GHz | 4.0 GHz | 1.7 GHz | 6 | 65W | OEM |
ソース:Videocardz.com – AMD Ryzen 7 5700G retail APU pictured and tested
解説:
Cezanneの写真がリーク
どうもRyzen 5000Gシリーズの発売が近いようで、5700Gの写真とテスト結果がリークしています。
それによると、GPUのクロックはRenoirに対して100MHz低い2.0GHzだったとのこと。
Intelだとよほどのことが無い限り新世代は旧世代より優れた仕様になりますが、AMDは割とキッチリしていないところがあるので、GPU部分が改良れさて、性能が上がっているのかどうかと言うのはちょっとわかりません。
一応モバイル版のGPU性能は同グレードのRenoirより優れていることになっていますが、これはクロックが大幅に上がっているからで、デスクトップ版のAPUに関してはクロックが落ちているので、性能が上がっているかどうかに関しては微妙です。
Renoirと比較すると電力効率に振った改良が施されていると言われていますので、ひょっとしたら内蔵GPUの性能は落ちているのかもしれません。
Renoirに関してはOEM専用となり、一般の販売はされませんでした。
ただし、バルクとして日本ではAMDの公式製品として少量出回った他、世界中で非公式なバルク製品として売られています。
私もこの非公式な製品を入手出来ました。
割と潤沢に出回っているので持っている方も多いと思います。
この製品はビジネス向けにセキュリティ機能が教化されたRyzen PRO 4000Gシリーズですが、今回発売が予定されている製品は一般家庭向けのRyzen 5000Gシリーズ(PRO無し)となるようです。
Zen3世代のラインナップは以下のようになるようです。
Zen2 | Zen3 |
Ryzen 9 3950X | Ryzen 9 5950X |
Ryzen 9 3900X | Ryzen 9 5900X |
Ryzen 7 3800X | Ryzen 7 5800X |
Ryzen 7 3700X | Ryzen 7 5700G |
Ryzen 5 3600X | Ryzen 5 5600X |
Ryzen 5 3600 | Ryzen 5 5600G |
Ryzen 3 3300X | |
Ryzen 3 3100 | Ryzen 3 5300G |
あくまでもAMD公式のラインナップと言うことでRenoirは入れてませんが、下位の製品はモノリシックダイでGPU無しのデスクトップCPUと比較すると低コストになるであろうCezanneで置き換えてしまいそうな気配です。
もちろんですが、現時点では予想に過ぎません。
元記事にもCezanneが公式にパッケージ製品として販売されるかどうかは不明とあります。
しかし、Zen2世代のデスクトップCPUの各モデルの評価を考えると上のようにした方が合理的だと思います。
個人的には早く製品が潤沢に出回って転売品を一掃してほしいと願うばかりです。