NVIDIA、Windows仮想マシンでGeForce GPUパススルーを実現
Linuxユーザーが仮想マシンを通してWindowsのゲームをプレイできるようになりました。
NVIDIAは、仮想マシン環境からホストマシン上のGPUへのアクセスを可能にする技術である「GeForce GPUパススルー」を完全にサポートすることになりました。
この技術は以前から使用されており、GeForceグラフィックスカードでこの技術を有効にする方法もありましたが、公式にはサポートされていませんでした。
本日より、NVIDIAは、Keplerアーキテクチャ以降のすべてのGeForceグラフィックスカードにおいて、Windows仮想マシンでのGPUパススルーを可能にしました。
パススルーは単一のGPUインスタンスに限定されており、仮想マシンはグラフィックスカードに排他的にアクセスできることになります。
より多くの仮想マシンが同じGPUにアクセスする必要がある場合は、TeslaまたはQuadroグラフィックスカードが必要となります。
この技術により、Linuxユーザーが仮想マシンを使ってWindowsのゲームをプレイしたり、開発者が1台のマシンで両方のOSのソフトウェアをテストしたりすることが可能になります。
この技術がGeForce GPUに搭載されたことは、NVIDIAのシニアプロダクトマネージャーであるショーン・ペレティア氏によって発表されました。
https://twitter.com/PellyNV/status/1376897068955009033?ref_src=twsrc%5Etfw
本日の新しいGRDにより、NVIDIAはGeForce GPU上のWindows仮想マシンに対するGPUパススルーのベータサポートを可能にしました。
仮想化を有効にすることで、LinuxホストPC上のGeForceユーザーは、仮想WindowsゲストOS上でGeForce GPUパススルーを有効にすることができます。- ショーン・ペレティア (@PellyNV) 2021年3月30日
Windows仮想マシンのためのGeForce GPUパススルー(ベータ版)
NVIDIAは、GeForce GPU上のWindows仮想マシンに対するGPUパススルーのベータサポートを可能にしました。これは何を意味するのでしょうか?
仮想化を有効にすると、LinuxホストPC上のGeForceのお客様は、仮想WindowsゲストOS上でGeForce GPUパススルーを有効にすることができます。この機能が有益なGeForceの使用例としては、以下のようなものがあります。
Linuxホストを実行しながら、Windows仮想マシン(VM)を起動してゲームをプレイしたいと考えているGeForceユーザー
ゲーム開発者が、1台のマシンでWindowsとLinuxの両方でコードをテストしたい場合GeForce GPUでサポートされている仮想化のクラスは?
GeForce GPUのパススルーは、1つの仮想マシンをサポートしています。SR-IOVはGeForceではサポートされていません。複数の仮想マシンが1つのGPUに直接アクセスできるようにしたい場合や、GPUが複数の仮想マシンに仮想機能を割り当てられるようにしたい場合は、NVIDIA Tesla、Quadro、またはRTXエンタープライズGPUを使用する必要があります。GeForceの仮想化(ベータ版)は、どのドライバでサポートされていますか?
GeForce virtualization (beta)は、R465以上のドライバでサポートされています。どのGeForce GPUおよびWindows OSが仮想化をサポートしていますか?
この機能は、Windows 10のR465ドライバーでサポートされているすべてのGeForce/TITAN GPU(デスクトップはKepler以降、ノートブックはMaxwell以降)で有効です。複数のGPUをインストールする必要があるのか、それともホストOSが使用している同じGPUを仮想化に活用できるのか?
LinuxホストOSには1つのGPU、Windows仮想マシンには1つのGPUが必要です。
ソース:Videocardz.com – NVIDIA enables GPU passthrough for virtual machines on GeForce GPUs
解説:
仮想マシンの上から直接GPUを使うことが出来るGPUパススルー。
LinuxでKVMにWindowsをインストールして、そこからGPUを直接使うことを_GPUパススルーと言います。
何の意味があるのかと言えば何の意味もないです。
単にLinuxメインでWindowsのゲームを仮想マシンでやりたい方向けです。
実際GPUパススルー自体は今までも可能でした。
今回は公式サポートと言う奴ですね。
QuadroやTeslaでは複数の仮想マシンからGPUパススルーを行うことが可能なようです。
私もKVMからのGPUパススルーは試したことがありますが、単に使えるという以上の意味は無いので出来ることを確認したら、すぐに使うのを止めました。
興味のある方は試してみると良い経験になると思います。
今度は設定ファイルなどを直接書き換えしなくてもメニューから使うことが出来るようになるようですね。
実際私はそういったものを何かに使うわけではないのですが、とても良いことだと思います。