テスラがAMD Navi 23 GPUをインフォテインメントシステムに採用?
テスラの車載システムとAMD Navi 23 GPUの接続を示す図がリークされました。
リーカーとして知られるPatrick Schur氏が、TeslaがAMD Navi 23 GPUを同社のオンボードエンターテイメントと(おそらく)ナビゲーションシステムに使用することを確認すると思われる図を投稿しました。
この図は、Teslaシステム用のNavi 23が16Gb(2GB)容量のGDDR6メモリを搭載することを確認するものです。
このメモリはSamsung (K4ZAF325XM)によって製造されます。
4つのモジュールがあり、合計で8GBのメモリを意味します。図によると、メモリは14Gbpsで、128ビットのメモリバスに接続されています。
これにより、XboxシリーズSと同様に最大224GB/sの帯域幅を提供することになる。
このシステムでは、オンボードモニターと基板対基板(B2B)コネクタに接続されているPCIe Gen4 x8(8Gb/s)とともに、デュアルDisplayPortとHDMI 1.4接続を提供している。
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テスラ向けのAMD Navi 23 ソース:パトリック・シュール
テスラによると、この新システムはソニーの「プレイステーション5」に匹敵する最大10テラフロップスの電力を提供するという。
このようなFP32の演算能力を実現するためには、Navi 23 GPU(2048ストリームプロセッサ)の32個の演算ユニットは、最低でも2.44GHzのクロックが必要になるという。
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テスラ「モデルS 2021」インテリアの再設計 出典:テスラ
次世代の “ゲーム機”
Tesla Arcade | Sony PlayStation 5 | Xbox Series X | Xbox Series S | KFConsole | |
CPU | 未確認 | 7nm AMD Zen2 | 7nm AMD Zen2 | 7nm AMD Zen2 | 14nm Intel Core i9-9980HK |
CPU構成 | 未確認 | 8C/16T | 8C/16T | 8C/16T | 8C/16T |
CPUクロック | 未確認 | 最大3.5 GHz | 最大3.8GHz | 最大3.6GHz | 最大5.0 GHz |
GPU | AMD RDNA2 Navi 23 |
AMD RDNA2 | AMD RDNA2 | AMD RDNA2 | NVIDIA TURING (TU106) |
GPU構成 | 32 CUs (?) | 36 CUs | 52 CUs | 20 CUs | 30 SMs |
GPUクロック | 2.44 GHz | 2.23 GHz | 1.83 GHz | 1.57 GHz | 1.68 GHz |
GPU 演算性能 |
~10 TFLOPS | 10.28 TFLOPS | 12.15 TFLOPS | 4 TFLOPS | 6.5 TFLOPS |
メモリ容量 ・種類 |
8GB G6 | 16GB G6 | 16GB G6 | 10GB G6 | 未確認 |
最大 メモリ帯域幅 |
224 GB/s | 448 GB/s | 560 GB/s | 224 GB/s | 未確認 |
性能目標 | 最大200mph | 4Kで 最大 120fps |
4Kで 最大 120fps |
1440pで 最大 120fps |
4K で RT |
小売価格 | $79,990 | $399*-$499 | $499 | $299 | 未確認 |
発売日 | 2021/3 | 2020/11 | 2020/11 | 2020/11 | 未確認 |
備考 | 車載システム | * Digital Edition | チキン温め機 に付属 |
ソース:Videocardz.com – AMD Navi 23 GPU block diagram for TESLA 2021 infotainment system has been leaked
解説:
Teslaの車載エンターテイメントシステムにAMDのNaviが採用
自動車のTeslaの車載エンターテイメントシステムにAMDのNavi23が採用されるという記事です。
ゲーム機とは一見関係ないように見えますが、恐らく、コスト的な面で折り合いがついたということなのでしょう。
Big Naviが非常に素晴らしい性能になったのは大量に調達され、多くの会社、人が協力したからと言う理由もあるのだと思います。
GPU単体としての人気はAmpereが圧倒的なのでしょうが、結果としてBig Naviの方が多くの人に使われるということになるのでしょう。
それは、コストを多くの人が負担してくれるということで、世の中に無視できない影響力を持つということになります。
nVidiaファンの人はGeforceが最高だと思っているのでしょうが、利益率が低くても大量に調達され、大量に使われるというのはあらゆる面で無視できない影響力を持つと私も思います。
カーナビにゲーム機をくっつけてどうするのかと言う疑問を持たれる方もいると思いますが、Naviを美しいビジュアルで見せるということの他に、将来的に自動運転になったときに車内での手持無沙汰を解消するためのシステムという側面もあるのだと思います。
その他目を引くのはKFCのチキン温め機にゲーム機がくっついているものです。
ちょっと笑ってしまいますが、こういうナンセンスな商品が大真面目に企画され、販売されるというのは、世の中にそれだけ余裕があるということです。
アメリカの社会は日本で言えば丁度、初代PSやセガサターンが売られていた時期のように豊かで余裕があるのでしょう。
日米半導体協定から「電子立国」とまで謳われたにも関わらず没落して見る影もない日本とは対照的です。
世界で豊かな先進国の席と言うのは数が決まっていて、豊かさを巡って世界中でヨーイ・ドンで競争しており、その競争に競り負けると中進国、途上国に転落する可能性は十分にあるということですね。
日経平均が38000円台まで行っていたバブル期と比べると本当に見る影もありませんが、これ以上失政を続けると、かつての途上国のように、バイクの背に奥さんや娘を載せて外国人観光客を追いかけて売り込むような惨めな国になるかもしれません。
昔の日本を知っている身としてはそんな風に感じます。