CES 2021にて、Intelは次期CPUシリーズの一部情報を公開した。
Intel 第11世代Core-S(Rocket Lake-S)
メーカーは、Rocket Lake-Sと名付けられた11th Gen Core Sシリーズのコードネームを明らかにした。
すでにリークで判明していた11th Gen Coreの基本情報と並行して、12コアのAMD Ryzen CPUとのゲーミングデモを「Metro Exodus」で行っている。Intel Rocket Lake-Sは3月に発売されると噂されている。
Intel 第11世代Core-S (Rocket Lake-S) ソース:Geeknetic
Intel 第12世代Core-S(Alder Lake-S)
Intelは、コードネーム「Alder Lake-S」と名付けられた第12世代Coreシリーズもデモした。
同シリーズは、1つのパッケージの下に大小のコアを組み合わせたハイブリッド技術を特徴とする。
Intelは、Enhanced 10nm SuperFinアーキテクチャで製造されることを確認した。また、初期のエンジニアリングサンプルをフィーチャーしたデモも公開した。
2つのメモリモジュールに取り付けられたCPUは、Intel純正クーラーで冷却されている。これは、IntelのPCIe Gen5とDDR5プラットフォームの初お披露目となる。
Intel Alder Lake-Sデモ ソース:Geeknetic
Intel 第11世代Core-H(Tiger Lake-H)
Intelは本日、最大4コア、8スレッドで提供される第11世代Core Tiger Lake-H35シリーズを発表した。ただし、最大8コア、16スレッドを搭載するHシリーズ(正式名称ではないが通称H45)も計画しているという。Intelは、このシリーズが複数のコアで5GHzまでのクロック速度を提供することを確認した。
同シリーズは、ハイエンドゲーミングノートPCでは45Wの「Comet Lake-H」シリーズに取って代わることになるだろう。現在のところ、同シリーズの発売は5月か6月頃になると予想されている。
Intel 第11世代Core-H (Tiger Lake-H) ソース:VideoCardz
Intel第3世代Xeonスケーラブル(Ice Lake-SP)
最後に、インテルは、第3世代XeonスケーラブルもIce Lake-SPとして知られていることを開示し、すでに第1四半期までのボリュームランプで製品化されています。
Intel 第3世代Xeonスケーラブル(Ice Lake-SP) ソース:VideoCardz
ソース:Videocardz.com – Intel teases Rocket Lake-S, Tiger Lake-H, Alder Lake-S and Ice Lake-SP
解説:
CES2021でIntel復活か?
去年までは全く余裕がなかったように見えますが、今年のIntelは次々世代のAlder Lake-Sのデモまでも行い、かなり余裕があるように見えます。
供給がショートした時期から比較すると二倍の供給量を確保し、Intel復活の兆しとなるのではないかと私は見ています。
ただ、気になるのは、Rocket Lake-Sは8コア、Alder Lake-Sも実質8コアで、それがユーザーにどのように受け入れられるかと言うことですね。
Intelは「現状では8コア以上は必要ないので、Alder Lake-Sの8コアは省電力のために使う」と言っているに等しいと思いますが、Intelのこのようなやり方は、4コア8スレッドにずっととどまっていたSandy BridgeからCoffee Lakeが出るまで続き、AMDのRyzenに人気が集まったのはご承知の通りです。
現状では確かに8コア16スレッドより上は必要ないように見えますが、将来においてもそうなのかどうかと言うのはやや疑問に感じるところです。
また、高性能コアと高効率コアのハイブリッドであるbig.Littleフィロソフィが一時的な実験モデルなのか、それとも将来に続く大変革になるのかは依然として不明なままです。
しかし、big.Littleフィロソフィはマルチコアテストでは圧倒的に不利でありことは確かです。
この流れが一時的なものなのかそうでないのかはAlder Lake-Sの次のモデルが出るまではきっとわからないままだと思います。
一つだけ言えることは不要かどうかと言うのは使う人が決めることだと私は思っています。
Intelは過去に4コア8スレッド以上は不要と決めつけて、手痛い失敗をしましたが、この8コア16スレッドにとどまる判断が裏目に出なければよいなと思います。