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Intelのハイブリッド技術(ビッグコアとスモールコア)がAlder Lakeにもたらされるのか?

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intel Alder Lake、"ハイブリッド技術 "を特集

Intelはこのほど、Foverosのスタッキング技術を採用したLakefieldプロセッサを搭載したハイブリッド技術を発表した。

これらは、Lenovo ThinkPad X1 Foldなどのコンパクトデバイス向けの超低消費電力プロセッサだ。

以前から、同様の技術がAlder Lake-Sアーキテクチャを搭載したデスクトッププラットフォームに登場するのではないかと噂されていたが、今回の発表では、この技術を搭載したLakefieldプロセッサが登場した。

ARMのbig.LITTLEに似たコア設計は、3月にこのリークが浮上して以来、ずっと噂されてきた。

画像によると、Alder Lake-Sは8+8コア構成で、コアの半分がいわゆるビッグコア、もう半分がスモールコアとなっている。

このようにして、プロセッサは合計16コアを搭載することになる。

新しいリーク(JZWSVICの回答にスクロールダウン)によると、Alder Lakeアーキテクチャのハイブリッド技術は、両方のタイプのコアが同じ命令セットとレジスタを共有することを可能にするが、特定の命令が利用できるかどうかは、どちらのコアが有効になっているかに依存するという。

ユーザーが共有したスクリーンショット(おそらくIntelの内部文書から)によると、Hybrid Technologyを有効にすると、AVX-512、TSX-NI、FP16はすべて無効になる(BigコアとSmallコアの両方が有効になる)ことが示唆されている。

この指示は、テクノロジーが無効になっている場合にのみ機能します(スモールコアが無効になります)。

「無効」とは、CPUが現在設定されているモードを指す場合があることに注意してください。

Big/Smallコアのアーキテクチャは、モバイル機器では明らかに理にかなっているが(主に電力を節約するために)、デスクトップでのハイブリッド技術の意図はまだはっきりしていない。

Intel Alder Lakeアーキテクチャは、第12世代Coreシリーズ(おそらく2022年)としてデビューすると予想されている。

また、Intelは同シリーズ用の新しいソケットを発表する予定だ。

600シリーズのマザーボードにはLGA1700ソケットが搭載されることになる。

噂によると、Intelはこのプラットフォームで最大3世代までサポートする可能性があるという。また、このシリーズはDDR5メモリとPCIe 4.0もサポートすると予想されている。

INTELメインストリームCPUシリーズ スペック

Coffee Lake-SComet Lake-SRocket Lake-SAlder Lake-SMeteor Lake-S
発売年20182020202020212022-2023
製造プロセス14nm14nm14nm??
アークテクチャーSkylakeSkylakeWillow Cove (?)Golden Cove + Gracemont?
最大コア数8コア10コア8コア16コア
(Big8コア+
Litttle8コア)
?
ソケットLGA1151LGA1200LGA1200LGA1700LGA1700
サポートメモリDDR4DDR4DDR4DDR5DDR5
PCI ExpressPCIe 3.0PCIe 3.0PCIe 4.0PCIe 4.0?
世代8th/9th Gen Core-S10th Gen Core-S11th Gen Core-S (?)12th Gen Core-S (?)?
チップセットIntel 300 (eg. Z390)Intel 400 (eg. Z490)Intel 500 (Z590)Intel 600 (eg. Z690) (?)?

ソース:Videocardz.com - Intel Hybrid Technology (Big and Small cores) coming to Alder Lake?

 

解説:

聞けば聞くほどデスクトップCPUで有効とは思えないIntelのハイブリッドテクノロジー

IntelのハイブリッドテクノロジーとはBig Littleフィロソフィを実装した際の名称になるようです。

高性能なBigコアと高効率のLittleコアを組み合わせるようですが、両方のコアが有効になっている(ハイブリッドテクノロジーが有効)場合、AVX-512、TSX-NI、FP16の拡張命令が使えなくなるようです。

※ 年のために簡単に解説しておくとAVX-512はGPU寄りの拡張命令、TSX-NIはマルチスレッドの高速化命令、FP16は半精度浮動小数点演算変換命令

そもそも、このハイブリッドテクノロジーと言うのはなぜ実装されるに至ったのか私はさっぱりわかりません。

正直、この話を聞くとハイブリッドテクノロジーのオン/オフにはBIOSの設定変更が必要になると思われるので再起動必須と思います。

ハイブリッドテクノロジーのオン/オフによっていくつかの命令が有効・無効になるのならば動的な切り替えは無理でしょう。

普段使いでBIOSを弄って切り替えるというようなことをする人はいないと思います。

またオンにするとオフの時より(Smallコア無効の時より)も絶対に遅くなると思います。

それが体感できるレベルなのかどうか迄は現時点ではもちろんわかりません。

しかし、体感できるレベルで遅くなる場合、Small8コアはほぼ死んだコアになる可能性が高いでしょう。

 

Intelがどうみてもあまり有効とは思えない技術を実装した理由

上はモバイルTigerLakeのダイ写真ですが、これで4コア8スレッドになります。

4コア8スレッドでこのギリギリっぷりでは最大16コア32スレッドだとかなり大きくなることが予想されます。

つまり、Bigコアが大きくなりすぎたので16コアまで実装出来なくなり、マーケティング上の都合でSmall8コアが実装されたのではないかと言うことです。

今回の話を聞いて、ますますその疑惑が深まりました。

現状16コアあっても使い切るような用途はごく限られています。

実用上8コア16スレッドと体感で変わることはごく僅かでしょう。(もちろんベンチマークの数字はその限りではありません。)

AMDにコア数で負けるからと言ってオマケの使えない8コアを無理やりくっつけたキメラのような機能的に意味のない技術であるならば、ユーザーからそっぽを向かれるのは必至です。

ゲーミングPC市場と言うのは一部のアーリーアダプターがインフルエンサーとなり、多くの人に影響を与えます。

こうした人たちは技術的に意味のない仕組みを非常に嫌います。

もちろんまだそうと決まったわけではありません。

しかし、私の予想通りであるならば、市場から手痛いしっぺ返しを食らうことは確実です。

 

第14世代intelCore i5/7/9シリーズ

 

※ 末尾にFがついているモデルはGPUがありませんのでご注意ください。

 

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