2020年に登場するIntelのTiger Lakeプロセッサは、InstLatX64によって投稿されたCPUダンプに示されているように、主要なキャッシュサイズの増加を特徴としています。
IntelのTiger Lake CPUは、洗練された10nmプロセスノード上に構築され、2020年の発売が予定されているWillow Coveコアアーキテクチャを搭載します。
Willow Coveコアを搭載したIntel 10nm Tiger Lake CPUは、前世代よりも50%大きいキャッシュを備えています
4つのコアと8つのスレッドを備えたTiger Lake-Uプロセッサを示すCPUダンプ。
チップのコアクロックの定格は1.00 GHz、最大周波数は3.4 GHzです。
チップはAVX 512 ISAを搭載し、12 MBのL3キャッシュを備えています。
Intelの既存のクアッドコアチップにはすべて、8 MBのL3キャッシュが付属しています。
つまり、各コアは2 MBのL3キャッシュと結合されています。
ただし、Tiger Lakeでは、Intelはキャッシュ設計に大きな変更を加えることを計画しており、コアあたりの合計L3キャッシュを2 MBから3 MBに増やし、50%のバンプをマークします。
Skylakeおよび新しく導入されたIce Lakeアーキテクチャには、すべてのコアで共有される同様のL3キャッシュ構造があります。
SunnyCove(Ice Lake CPU)に続く次世代のIntel Core アーキテクチャ(コードネームWillow Cove)は、キャッシュがすべてのコアで共有されるが、L3キャッシュサイズ自体が50%大きくなる同様の構造を備えている場合があります。
Intelは、Willow Coveアーキテクチャでの主要なキャッシュの再設計を目指していることを既に述べているため、単なるキャッシュブースト以上のものが得られる可能性があります。
Intelは、アーキテクチャ自体だけでなく、洗練された10nmプロセスノードとプロセッサ固有の脆弱性に対抗するための強化されたセキュリティ機能によって可能になる新しいトランジスタレベルの最適化も計画しています。
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GPU側では、Intel Tiger Lake-U CPUはGen 12またはXe GPUアーキテクチャを備えています。
Xe GPUアーキテクチャは、2020年に登場する次世代のデスクトップディスクリートグラフィックカードのラインナップを強化するために使用されるIntelの最初の組み込みグラフィックアーキテクチャです。
GPU側に加えて、IntelはTiger Lakeプラットフォーム用の最新のディスプレイテクノロジーと次世代I/Oも追加します。
Tiger Lake-Uプロセッサに関しては、既存の最上位チップと比較してかなりまともなシングルコアパフォーマンスのジャンプを示すリークがいくつかありました。
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Intelがデスクトッププラットフォームにチップを引き継ぐ予定があるかどうかについて決定的な詳細が得られていないため、デスクトッププラットフォームでTiger Lakeを見るかどうかはまだ議論の余地があります。
Tiger Lakeファミリーは、2020年のComet Lakeの後、2021年に予定されているRocket Lake(デスクトップ用の中間14nmラインナップ)で「Mobility Refined」として正式にマークされています。
IntelがWillow Coveアーキテクチャを14nmに移植するかもしれないという噂がありましたが、それは現時点では単なる憶測です。
解説:
Tiger LakeこそIntelデスクトップの救世主になれるか?
Tiger Lakeのうわさが出てきました。
2020年の初頭に出ると言われるComet Lake-SはSkyLakeアーキテクチャーの延長線上であることが決定しているわけですが、TigerLakeできれいにラインナップを統一できるのかどうかは注目したいところです。
Tiger Lakeは2020年に出ると言われており、デスクトップ向けの同世代(と目される)Rocket Lake-SがSunny Cove,Willow Coveどちらのアーキテクチャーを採用するのかは気になるところです。
現在Intelはプロセスの改良によりクロックが上がったCoffee Lake Refleshとモバイル向けでIPCが高いもののクロックが上げられないIce Lakeの性能ギャップにも苦しんでいます。
Rocket Lake-Sも14nmと言われており、こちらにSunny Cove,Willow Coveどちらかのアーキテクチャーのコアを採用するとすればかなりの手間がかかっていると考えてよさそうです。
14nmはここまで引っ張るつもりではなかったのでしょうから、当然と言えば当然なのかもしれません。
14nmが最初に使われた時もクロックが上がらずにデスクトップはスキップされましたが、改良されてハイクロックを出せるようになった製造プロセスをいつ新プロセスに置き換えられるのか?それがIntel VS AMDのファイナルアンサーになると思います。
カギを握っているのはRocket Lakeの次のデスクトップCPU
Rocket Lake-Sは14nmで10コア20スレッドと言われていますので、Intel VS AMD対決のカギを握っているのはRocket Lake-S次のCPUになると思います。
AMDはTSMC5nmを使うRyzen5000シリーズ、Intelはまだ情報が出ていませんが、7nmで最低でもWillow Coveでなければ勝負にならないと思います。
Ryzen5000シリーズのZen4コアは1コア4スレッドになるとも言われており、Jim Keller氏と共同でRyzenを設計した技術者が手掛け設計に大きく手が入ると言われています。
ここに追従できなければ、サーバーでもかなり苦しい展開になると考えてよいでしょう。
AMDとIntelの立場が逆転するという可能性も出てくると思います。
Intel 7nmは無事に立ち上がるのか?Sunny Cove,Willow Coveのいずれかもしくは次のアーキテクチャーのコアが採用できるのか?
懸念すべき点は多くありますが、今後の情報を待つしかなさそうです。