AMDは、第2世代EPYCプロセッサの発売イベントで、次世代の「Zen3」CPUマイクロアーキテクチャの設計段階を完了し、現在、後継製品である「Zen4」に取り組んでいると発表しました。
AMDは、クライアントセグメントの第3世代Ryzenデスクトッププロセッサファミリで「Zen2」マイクロアーキテクチャをデビューし、第2世代EPYCでエンタープライズデビューを果たしました。
これは、7ナノメートルのシリコン製造プロセス用に設計された最初のx86 CPUマイクロアーキテクチャであり、TSMCの7 nm DUV(深紫外線)ノード上に構築されています。
「Zen+」に対してIPCが2桁の割合で改善されます。
「Zen3」マイクロアーキテクチャは、7 nm以内の次の大きなプロセステクノロジーの変更、EUV(極端紫外線)向けに設計されており、トランジスタ密度の大幅な増加、
また、クロック速度とパフォーマンスを向上させるために活用できるエネルギー効率の大幅な改善を促進できます。
また、新しいISA命令セットを搭載することもできます。
「Zen3」が設計段階を通過すると、AMDはプロトタイプの作成とテストに取り組みます。
最初の「Zen 3」製品は2020年にデビューする可能性があります。「Zen 4」は異なる時代のために設計されています。
「Zen 4」アーキテクチャは2021年の市場デビュー用に設計されており、7nmプロセスが成熟し、TSMCでAMDがより大きなダイを構築するのに十分な量を達成したときに登場します(チップレットあたりより多くのコア)、または、さらに高度な6 nm EUVノードを活用します。
これらのサブ10 nmノードの成熟度と量は、AMDがEPYCプロセッサに取り組んでいるMCMアプローチの経済性を変える可能性があります。
ソース:techpowerup – AMD Designing Zen 4 for 2021, Zen 3 Completes Design Phase, out in 2020
解説:
Zen3、Zen4の話が出てきました。
内容自体はこれまでと同じですが、EPYC Romeの発表イベントの中でも改めて行われたようです。
Zen4は5nmという話が出ていましたが、6nm EUVで製造されるということのようですね。
以前のリークでもそうでしたが、今回は公式イベントの中ではっきり明言されていますのでほぼ確定でしょう。
最新の5nmノードはやはりスマホSoCが独占し、7nmEUVと互換性のある6nmEUVで製造されることになるようです。
コスト的にやはり厳しいのでしょう。
Zen3はZen2の改良という話が出ていましたが、Zen4はかなり大きく手が入るようですので、どうなるのか楽しみではあります。
IceLakeとマッチアップするのはZen4になりそうですが、果たしてまた大きく手が入る可能性の高いZen4に周回遅れになるIceLakeで戦えるのかどうか?注目です。
IceLake(一説によるとRocketLake?)がデスクトップで16コア32スレッド、サーバーで64コア128スレッド以上を実現できるのかどうか?ここも一つの争点になると思います。
IPCではほとんど差がつかないか、AMD若干有利になると私は読んでいます。
また、RyzenのSMTが1コア4スレッドになるといわれていますので、マルチコア性能でも差がつけられるかもしれません。
intelがAMDに追いつく可能性があるとすれば、intelの7nm世代からになると私は予想しています。