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AMDは、7nm “Navi 12″シリコンを搭載してRadeon RX 5800シリーズを製造するのか?

更新日:

AMDは、新しいハイエンドグラフィックスカードファミリ、おそらくRadeon RX 5800シリーズに電力を供給するために、その新しい「Navi」アーキテクチャに基づいて、より大型のGPUを開発しています。

コードネーム「Navi 12」は、発売前のニュースや噂に高い信頼を寄せているおなじみのアカウントを通じて、ソーシャルメディアを巡回しています。

“Navi 10″シリコンは、 “XT”と “Pro”がNVIDIAのオリジナルのRTX 2060とRTX 2070を上回るため、NVIDIAの “TU106″と競合するように設計されています。

仕様を一新することで、RTX 20 Superシリーズを開発することを余儀なくされました。

ソース:techpowerup – AMD Readies Larger 7nm “Navi 12” Silicon to Power Radeon RX 5800 Series?

 

解説:

なんと、Navi12は高性能版だったという噂が流れています。

以前のリーク情報ではNavi10とNavi14の関係が不思議な感じになっていましたが、Navi12が高性能版だとするならば納得できる話ではあります。

参考:AMD 7nm Navi 14 GPUリーク、24 CUおよび1900MHzクロック速度を特長とする

こうしたGPUチップの型番は番号が若い方が高性能版という法則があったと思うのですが、Naviにはそれは当てはまらないようです。

Navi10=RTX 2070相当(+10-15%)

Navi14=GTX1660/Ti相当(補助電源無し?)

Navi12=RTX2080orRTX2080Super相当

といった感じになるのではないでしょうか。

Navi12=RX5800ならば、RadeonVIIを早々に退役させたのも理解できますし、Navi10はダイの面積は251mm2なのでまだ大きくする余地が多分に残ってることも確かでしょう。

※ ただし、7nmはダイのサイズを大きくするのが難しいといわれています。

トランジスタ数をどこまで上げる気なのはわかりませんが、1.5倍くらいには上げられる余地があるのではないかと思います。

Geforceと違い、ダイの面積を増やした分はすべてを既存の技術の高速化に使えるRadeonですから、かなり大きく性能に影響してくるのではないかと思います。

ただし、すでに国内のテクニカルライターさん(後藤さん)などが解説している通り、こうした大きなサイズの7nmダイは高価格で売れることが確実なハイエンド製品としてしか出すことが出来ないという事情はあると思います。

Navi12にRTX2080Ti相当の能力があるとしたら、まだレイトレーシングが普及していないこともあって面白い結果になるのではないかと思います。

第一世代のRDNAは一部GCNの欠点を引きずっていますので、コア数を多くしてもリニアに性能が上がらない可能性もありますので、どうなるのかは出てみないとわからないでしょう。

しかし、もしNavi12=RX5800ならば、GPUの世界に一波乱起きる余地が残っているということになります。

年末までにRX5800が発売されて、もしそれがRTX2080Ti相当の性能になるのだとしたらnVidiaも黙ってみているわけにはいかないのではないかと思います。

 

これは余談ですが、Navi14は補助電源無しになるのかなあと思ったり思わなかったり。

GTX1660/Ti相当で補助電源無しならかなり凄いGPUですね。

 

追記

波に乗るAMDを象徴するかのごときニュース

このニュースを見て、Navi12の性能次第では、2020年のGPU市場はAMDが制する可能性もあるのでは?と思ってしまいました。

おりしも、サムスンは日本からの半導体材料の入手が出来なくなってきており、7nmEUVの立ち上げに黄信号がともっているところです。

RTX3000シリーズが予定通りすんなり出るとは思えず、そうなれば、Navi10/12/14とNavi20シリーズを順調に発売できるAMDがnVidiaを追い落とす可能性も否定できません。

AMDは利益率の低いPS5と時期XboxのSoC(APU)を受注し、自社の利益を削ることによって、ソニーやマイクロソフトの資金力をバックにして大量に7nmのプロセスを使うことが出来ています。

夢やプライドを捨てグローバルサプライチェーンの歯車に徹することによってゲーム機やゲーム用GPUといった夢のあるデバイスのパーツを制する力を得るというのはなかなか皮肉な話だと思います。

nVidiaに関しては続報が出ませんが、GPUは2年一周期で、ほぼ1年遅れでnVidiaを追いかけてきたAMDが大きなアドバンテージを得る機会がやってきたと言ってもよいでしょう。

高性能なチップを設計できるがゆえに利益率の低い仕事を断ってきて、結果として生産のボリュームを落としたnVidia、利益率の低い仕事も受けて、巨大なボリュームを得たAMD、事業としてどちらが正解とは言えないところですが、明暗がくっきり分かれています。

Fabとしては大量生産する仕事を受けた方が効率が良いというのは確実だと思います。

 

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